おすすめ度:★★★☆☆(3.9)

目次
公女殿下の家庭教師 レビュー
批評・感想
作品紹介
批評・感想
第1巻 『公女殿下の家庭教師 謙虚チートな魔法授業をはじめます』

ティナとエリーがかわいい物語。
物語は主人公──アレンが王宮魔法士の試験に落ちて、職を探すところから始まります。アレンは紆余曲折あり、『魔法が使えない』公女殿下ティナに、魔法を教える家庭教師として指導することになる。といったものになっています。
タイトルと物語だけ聞くと、サブタイトル的に結局アレンが無双するような物語なのでは?と感じますが、しっかり謙虚チートといった感じで要所・要所では非凡な魔法の実力が垣間見えるシーンがありますが、基本的にアレンは家庭教師という立場で行動しているため、大きく活躍するシーンはほとんどありませんでした。
物語はティナが活躍するシーンが多く、ティナとその専属メイドであるエリーがアレンに魔法の指導を受けて成長していく姿が中心として書かれています。
さて、結局本作は面白いの?つまらないの?という話ですが、結論からいうと面白かったです。
良い点は、
・アレンが指導しているティナやエリーの活躍がしっかりと書かれている点
・アレンの能力を小出しして要所要所で活躍の場が作られていること(出落ちになっていない)点
・エリーの過去やハワード家関連の様々な裏の事情、アレンの王宮魔法士試験不合格の理由など物語を飽きさせない謎が散りばめられており、物語の中で回収していく為、飽きずに楽しめることが出来る点
など、様々な点で楽しむことが出来ました。
次に残念な点を紹介する前に、好みがわかれる点を紹介していきます。
・ラブコメ要素があり、ティナ・エリーにアレンはとても好かれているが、きっかけや理由が小さく何故ここまで好かれているのかよくわからないところや発言や行動がとてもラノベっぽいヒロインをしている為(アレンに好かれようと抱きつく、添い寝してもらう、髪をといてもらうなどの積極的な行動、アレンの発言に照れたり、他の女性の態度に嫉妬したりが口に出していたり、あまりにも表に出過ぎているところや主人公がそれに気づかない鈍感さなどなど)、好きな方は楽しめると思うが、苦手な方はどうしても読み進めるのを億劫になってしまう要素と感じた点
以上です。
最後に不満点ですが、エリーやハワード家に関する過去についてのエピソードと現時点で起きている状況の関連性を見つけにくい点です。
こういう過去や事件があったからいまこういった状況に陥っているんだ!!ということを、直感的に理解しにくい点です。
これが理解しなくてもなんとなく今後の物語を楽しめるのなら問題はありませんが(例えば「ライアーライアー」「ノーゲーム・ノーライフ」などの独自のルール説明を完全理解しなくても、なんとなくで物語を楽しめる場合など)、理解しないと現在の状況を把握しにくくなってしまう部分で「ん?どういうことだ??」となってしまったので、もっと直感的にわかりやすい文章だと良かったと思います。
もちろん、作品によってはわかりにくい文章であるからこそ味が出たり、その作品っぽさが出るものもありますが、本作はかなりライトな物語になっているので、直感的になんとなく楽しめて、リディヤかわいい!!ティナに抱きつかれたい!!とキャラ魅力を楽しめる物語が組めていれば良いと思います。物語の流れで大きな事件やシリアス要素が強いストーリーになっていく場合もあると思いますが、少なくとも1巻はこういった雰囲気で進められているので、文章もそれにあったものになっていればよかったと思いました。
第2巻 『公女殿下の家庭教師 最強剣姫と新たな伝説をつくります』

リディヤ活躍とティナとエリーの王立学園入学回。
2巻は家庭教師ではなく、学園の臨時教師としてティナやリリー、そして本巻初登場のリディアの妹であるリィネやアレンの妹であるカレン含む学生たちに授業を行いました。2巻にてタイトルと内容がズレ始めましたが、長編タイトルあるあるだと思って広い心で受け流しましょう。
さて、最初に書きましたが本巻は王立学園入学の物語とリディアの活躍回です。1巻ではメインヒロイン的な立場でありながら、ティナにいいシーンを全て奪われたリディアさんですが、2巻は違います。剣姫の頭脳と呼ばれるアレンとリディアコンビで、ある戦いに挑んだり、他のヒロインよりも明らかに特別な態度や言動で、本巻初登場のリィネやカレン含むアレンハーレムに嫉妬の嵐を受けたりなどなど2巻では大活躍のリディアさんでした。
他にも極致魔法の使い手であるティナやリィネ、属性魔法同時使用が出来るエリーの教え子無双エピソードもあり、とても楽しめました。
2次元ヒロインならではのラブコメ・ハーレム・イチャイチャ要素は1巻同様に健在なので、一部の層は萌え死ぬこと間違いなしでしょう。
第3巻 『公女殿下の家庭教師 魔法革命で迷える聖女を導きます』

既読後追記
後書き
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公式サイトから引用
今回は「公女殿下の家庭教師」批評・感想を書いていきます。